昨夜午前2時半ごろ、「さて、寝るか」と思った瞬間に携帯が鳴る。



「おいこら死ね、てめぇ。今飲んでるからとりあえず来いや。バカ」



要約するとそんな内容の電話である。
連れからの電話なのだが、ここで1つわかることは、奴は今まともな精神状態ではないということだ。
一体何が彼をそこまで追い込んだのか。
ふと、おれの脳裏に思い当たるある事実が浮かんだ。
「そういえば、こいつちょっと前に、気になる女の子に自らの気持ちを打ち明けるべきか否か迷っていたな・・・まさか・・・」





そんな疑念を抱えつつ、しぶしぶ会場となっているカラオケ屋に行ってみる。
店員に案内された先に、なんかルームを破壊せんばかりの勢いで暴れまくっている連れたちの姿を確認してしまう。


「立ち去れ この部屋に足を踏み入れてはいけない 彼等と関わってはいけない」


カラオケのドアのガラス越しに彼と目が合った瞬間、本能がそう告げた。
後ずさりするおれに「まぁ座れ まぁ飲め 聞いてくれ」と呟きながら迫る酩酊した連れ。
逃亡の試みも虚しく、おれは酔払いに拿捕されるのみ。




「ぶっころす しね おれがどんだけあいつに  色々してやっ のに 無視とか い いみわからん ぶっころskdすsどdそあskdふぁ」



彼はマイクに向かってそう叫び、RAINBOWの「KILL THE KING」を歌い(絶叫し)はじめる。
おれの疑惑は確信へと変化した。
そして、地獄の会はスタートする。




無事解放され、命からがら帰宅したのは午前10時であった。