金が無い。
ほんとにない。






今日の学校の帰り、定期やら教科書やら、新学期に買わなくてはならない諸々の品のために金をおろしに銀行へ赴き、何気なく「残高照会」のボタンを押したところ、「残金数千円」という厳然たる現実が画面に表示された。
唖然とし、立ち尽くすおれ。




「やっぱりあれか、CDを毎月10数枚ペースで買ったりしたのが祟ったか・・・ それともZAZEN BOYSKASABIAN、THE MUSICのライブのチケットをいっぺんに購入したのが・・・」


原因として様々な事柄が思い当たる。
思い当たるにもほどがある。






世間では最近、肌寒くなった風や、夜に鳴る虫の音などに「すっかり秋になったなぁ」という実感を持つ人が多いようだ。
だが、おれの心と財布の中は既に秋を通り越して「厳冬」の様相を呈しているのであった。